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04.03 09:10

3月の中国製造業PMIが想定上回る 第2四半期は景気回復の兆し

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中国国家統計局が先ごろ発表した2019年3月の中国製造業PMIは、前月を1.3ポイント上回る50.5で、6カ月ぶりの高水準となった。3カ月連続で下回っていた好不況の分かれ目となる50を再び超えた。企業規模別で、大企業のPMIは51.1に前月から0.4ポイント低下したが、50超を保った。中企業と小企業はそれぞれ49.9、49.3に前月比で3.0ポイント、4.0ポイント上昇した。


国家統計局サービス業調査センター高級統計師の趙慶河氏は、3月の生産活動の加速や内需の持続的な改善で、生産指数と新規受注指数が6カ月ぶりの高水準に達したと説明。生産指数は前月を3.2ポイント上回る52.7で、規受注指数は1.0ポイント上回る51.6ポイントと、2カ月連続で上昇幅を広げた。中国政府の実体経済発展を支える政府機構の簡素化、減税、費用引き下げの政策実施に伴い、供給と需要が共に回復した。新たな成長エネルギーの伸びも高く、消費財業界の運行が安定している。


ハイテク製造業、装備製造業、消費財製造業のPMIはそれぞれ52.0、51.2、51.4で、いずれも製造業全体の平均を上回った。また、流通分野の一部生産材料価格の上昇により、主要原材料購買価格指数と出荷価格指数は53.5、51.4に上がり、それぞれ前月を1.6ポイント、2.9ポイント上回る5カ月ぶりの高水準となった。需給両端が回復するなか、企業が購買を拡大し、購買量指数は51.2と、50を上回った。

実際に、最近発表されたPMI以外のマクロ経済指標はいずれも申し分ない水準だった。1-2月の固定資産投資(農家除く)は前年同期比6.1%増の4兆4849億元で、伸び率が昨年通年の水準を0.2ポイント上回った。うちインフラ投資は4.3%増で、伸び率が昨年通年を0.5ポイント上回っている。社会消費財小売総額は6兆6064億元と、前年同期に比べた名目伸び率は8.2%に達した。輸出入総額は、昨年12月が1.2%減だったが、4兆5441億元に0.7%増加した。


海通証券チーフ・エコノミストの姜超氏は、レバレッジが解消から安定に転換した後、すでに社会全体の融資増加率が2018年末に底打ちしており、中国経済が2019年第2四半期も安定する可能性が示されたと分析。現在の経済安定の原動力がインフラと不動産投資などの伝統的な刺激策ではなくなり、減税や費用引き下げの政策が進められるなか、大衆の消費と企業の研究開発が回復していると指摘。こうしたかたちによる経済の回復度合いはそれほど大きくないかもしれないが、経済成長が一層安定し、持続可能なものになるとの見方を示している。






(チャイナネット)


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