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宮崎駿監督の新作「君たちはどう生きるか」が今年公開へ
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スタジオジブリはこのほど、創始者の巨匠・宮崎駿監督が描いた2020年の年賀イラストを公開したほか、二本の新作映画の製作に取り組んでいることも明らかにした。一つは長編アニメーション映画「君たちはどう生きるか」で、宮崎監督にとって「風立ちぬ」以来7年ぶりの長編新作となる。また、2013年に宮崎監督が「引退」を宣言して以降、初の新作となる。
宮崎監督の「引退撤回」は、ファンにとって実は「もう慣れっこ」のニュースとなっている。1986年に「天空の城ラピュタ」が公開された後、宮崎監督は「劇場用長編アニメーションはもう作らない」と引退宣言したものの、すぐに撤回。これまでに、引退と撤回を合わせて7回繰り返してきた。直近では、7年前の「風立ちぬ」の公式記者会見で、「僕の長編アニメの時代は終わった」と、長編映画製作から引退することを宣言した。
しかし、引退を再び撤回し、新作を製作中であることが明らかになると、宮崎監督のファンらは大喜びし、「引退撤回後は神作がリリースされる」というパターンにも大きな期待がかかっている。あるファンのまとめによると、宮崎監督が引退を撤回した最近の4回の後にリリースされた作品は、「となりのトトロ」、「もののけ姫」、「千と千尋の神隠し」、「ハウルの動く城」で、どれも今でも大人気の作品ばかりだ。うち、「千と千尋の神隠し」は昨年6月に中国で公開され、興行収入は4億8800万元(1元は約15.5円)と大ヒットを記録。ネットユーザーらの間でも、「公開されてから18年も経っているアニメーション映画だとは信じられないほどの人気ぶり」と大きな話題にもなった。
「君たちはどう生きるか」は、作家・吉野源三郎の1937年の同名長編小説を原作としている。同小説は、15 歳の男の子が大学を卒業した叔父のサポートを受けながら、「友情」や「貧富」、「差別」、「いじめ」、「勇気」など人生において避けられないテーマを追求し、「人間の価値とは何か」について探求する物語だ。宮崎監督は、この作品を読んで強く感じるものがあったといい、「消えた風景の記憶」の中で、「どんなに残酷で困難な時代でも、人間らしく生きなければならないというメッセージが伝わってくる」と、当時の社会や未来の世界について考える機会になったことを綴っている。
アニメーション映画版「君たちはどう生きるか」は2017年に製作が始まり、進捗状況について、スタジオジブリの代表取締役プロデューサー・鈴木敏夫氏は、「思ったより時間がかかっている」とし、東京五輪に合わせて公開する計画としている。また、鈴木氏によると、「君たちはどう生きるか」が、宮崎監督の本当の最後の作品としているが、「引退が撤回」されまた新作が製作されるパターンが再び繰り返されることがないとは誰にも言えないだろう。
「人民網日本語版」