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04.21 09:10

中国で「安心ツアー」が観光消費の回復を促進

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「長いこと家に閉じこもっていたので外出して気晴らしをしたい」「マスクをしてピクニックに行く」。感染症流行後初の連休となった先日の清明節に、多くの観光地で行われた「無料ツアー」が観光市場を盛り上げ、観光客が大幅に増えた。

美団研究院がこのほど発表した「2020年清明節観光消費回復ビッグデータレポート」によると、今年の清明節連休中に国内観光業は大きく回復し、ローカルツアーや省内ツアーが盛り上がり、「安心ステイ」「安心レジャー」が観光客の人気を博した。

美団はこれまでに、20万軒超の「安心ステイ」ホテルと民泊施設、3200社超の「安心レジャー」観光地と提携し、期間3カ月で全国350都市を網羅する「安心お出かけフェア」を開始し、「安心」をキーワードに観光消費の回復を図っている。

安心ツアーが観光客に人気の理由は、外出したいという欲求を満たすだけでなく、旅行中の安全が確保されているためだ。また、安心ツアーは観光サービスの改善を重視しており、観光体験を高めたい消費者のニーズと合致する。

レポートの分析によると、清明節の「安心ステイ」ホテル販売客室数の伸び率は非安心ホテルの1.6倍、「安心ステイ」民泊予約件数の伸び率は非安心民泊の1.7倍、「安心レジャー」観光地の来訪者数は非安心観光地の2.1倍に上った。

観光客が安心して遊び、安心して宿泊できることが観光消費を効果的に促進することは事実が証明している。

安心ツアーは、観光業のサービス向上と口コミ構築に効果がある。感染症流行の影響で以前に比べ観光客が減少した観光地では、サービスを改善すると共に観光客が喜ぶ観光プロジェクトの開発を模索している。

また、安心ツアーは観光客に良好な旅行体験をもたらすだけでなく、営業・生産の再開と防疫対策を進める保険となり、観光消費の持続可能性も高めることができる。

長期的にみると、安心ツアーは将来的な観光業のモデル転換・高度化にとって貴重な経験にもなる。一層便利でカスタマイズされたサービスを進め、単純なチケットエコノミーを改めて、観光客の多様な消費シーンに対応するために現在行われている多くの試みは今後、一層大きな作用を発揮することになるだろう。

感染症の抑制に伴い、レジャーに出かける人が増えていくのは間違いない。観光地の安全かつ段階的な開放を進め、観光客の安心を確保するため、文化観光部と国家衛生健康委員会は共同で「観光地の防疫対策と安全かつ段階的な開放に関する通知」を発表。防疫対策中に観光地の屋外区域をする一方、屋内を一次的に閉鎖し、受入観光客を最大収容人数の30%以下に抑えると共に、有料観光地の臨時割引を行う際に事前検討を行い、来場者数の制限超過を防止する方針を示した。

これらの措置の趣旨は、観光の健康と安全を保証することだ。観光地の営業・生産の再開と防疫対策を進めることは矛盾していない。安心ツアーを実現するためには観光地の慎重な努力を要するが、観光地の出入口や駐車場といった混雑しやすい場所の管理を改善すれば、安心ツアーは観光消費回復の原動力となるだろう。



(チャイナネット)

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