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05.12 08:50

国際秩序の問題を解くための正しい鍵を探し出すべき

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習近平国家主席は、「今、世界はこの100年間にかつてないほど大きく変動している」と繰り返し指摘している。この重大な論断は、人類の歴史プロセスと国際構造の変化に着目しており、国際秩序の時代的意義を守り、健全化することについて深く考えるよう人々に促している。新型コロナウイルス感染拡大が世界にもたらした衝撃は、日増しに大変動としての特徴を見せるようになってきている。このような時にこそ、人々は国際秩序の今後の行く末についての問題を解くための正しい鍵を探し出す必要がある。

国際秩序は動態的なものであり、全体的な方向としては人類共通の利益を守り、人類共通のふるさとを守るうえで役立つものでなければならない。現行の国際秩序は第2次世界大戦後に作られたもので、国連を核心とした多国間主義の国際秩序であり、世界の平和と安定を守り、各国の共同発展を促進する基盤となっている。全体としては平和、発展、協力、ウインウインという時代の潮流と合致しており、国際社会が共に大切にし、守っていく価値がある。

国連の創設は世界に希望をもたらした。1948年に創設された世界保健機関(WHO)は衛生事業を担う国連専門機関で、その創設目的は、世界の衛生健康ガバナンスを整備し、世界各国が公衆衛生上の緊急事態に対応できるようサポートすることにある。新型コロナウイルス感染が拡大して以来、WHOは積極的に自身の職責を果たし、国際防疫協力推進のために積極的な指導的役割を発揮し、国際社会から広く評価され、大いに称賛された。国際通貨基金(IMF)や世界銀行などの国際機関も、感染症拡大による経済的影響の調整・対応に全力で取り組んでいる。

ここで考えるべきは、感染の爆発的拡大は一国主義と保護主義が台頭し、しかも現行の国際秩序が大きく揺らいでいる時に起こり、それによって国際秩序を揺るがす行為の危険性がいっそう露わになった点だ。新型コロナウイルスの感染拡大によって、人類は運命を共にしており、人類運命共同体を構築することこそが正しい道であり、団結・協力することこそが最も有力な兵器であり、団結で食い違いに取って代わり、理性で偏見をなくして初めて感染症と闘うことができる強い力を結集できるということを、各国はいっそうはっきりと認識するようになった。

連日、欧州における第2次世界大戦終結75周年を記念する活動が各地で行われている。歴史に対する反省と、現実に対する深い思考は、人類に対して責任を持つことを出発点としなければならない。「中国はロシアと共に、第2次世界大戦の勝利という成果と国際的な公平性と正義をしっかりと守り、多国間主義を支持・実行し、終始世界平和の建設者であり、世界発展の貢献者であり、国際秩序の擁護者であり続ける」という習主席の力強い言葉には、中国の態度と立場がはっきりと表れている。G20首脳による新型コロナウイルス対応特別会議で中国が提起した、「新型コロナウイルス感染予防・抑制をめぐる世界規模の闘いに打ち勝ち、国際的な共同対策を効果的に展開し、国際機関の役割発揮を積極的に支持し、国際的マクロ経済政策協調を強化する」という内容には、中国が一貫して積極的に現行の国際秩序を守り、改革と完善によって国際秩序とグローバルガバナンス体系をより公正で合理な方向へ変えて行こうと主張する深遠な思考が体現されている。中国がWHOの取り組みを積極的に支援し、感染症対策をめぐる国際協力を積極的に推進していることは、まさに人類運命共同体構築という歴史的な責任感の表れだ。

今年は国連創設75周年に当たり、国際秩序は改善と健全化の契機を迎えている。国連の75年の歴史、特に新型コロナウイルス感染拡大という大きな試練は、「公正で健全な国際秩序の下で初めて、真に実効性のある国際協力が可能となり、人類と重大な伝染病との闘いに協力して勝利して初めて、人類の歴史をより明るく素晴らしい未来へと導いていくことができる」という気付きを人々に与えている。



「人民網日本語版」

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